2015年11月05日

クルちゃんカスタムの道②

 こんにちは、鉄路糸です。

 今回はクルちゃんのカスタム第二段です。

 一日ぶっ通しのゲームではラージバッテリーしか選択肢が無かった昔の私からしたら、ちょっと大き目のガム程度のバッテリースペースの確保ににっちもさっちも行かなくなっている今の私を、実に滑稽に思うことでしょう。今回は、そういうお話です。
 
 



 私がサバゲを離れている間、リポバッテリーの普及で、電動ガンのバッテリー事情は大きく変革していました。今では私もその恩恵にあやかっているのですが、リポバッテリーも決して万能ではないのです。

 クルツは元々AKバッテリーしか使えず、バッテリーソースには昔から悩まされていました。固定ストック(自作)やラージハンドガード(自作)でラージバッテリー仕様にしたりもしましたが、クルツの短く軽いという利点を潰すことになる為、結局ニッ水のスティックバッテリーから離れる事はありませんでした。

 ですので、クルツに無加工で搭載可能なAKバッテリータイプのリポ(ET-1 7.4V 1400mA)を入手した際は、これでバッテリー問題から開放される!と意気揚々としていました。

 確かに、バッテリー切れの心配なくゲームを行える安心感と、放電等の保守作業が必要ない手軽さは魅力でした。しかし、その幸せは長く続きませんでした。

 ET-1のリポにおいて、イエローラインはレッドラインに比べ放電能力が低く、スタミナはともかくパンチ力に欠けています。そして、私の調べた限り、AKタイプでレッドラインに相当する商品は他社製含め未だ存在していません(11.1Vとかはカスタム前提だし)(※)。レッドラインを積んだG3よりクルツの発射速度が遅い事が気になり始めるのに、それほど時間はかかりませんでした。

 購入した次の日にマルイからハイサイクルツが発表された時の悔しさは、今も鮮明に覚えています。「ふ、ふーんだ!しょそくはこっちのほうがはやいもんっ!」と開き直る事で平静を保つ以外に、私に出来る事はありませんでした。

 こと県下のフィールドにおいては、立地上または安全面からゲームはセミオート戦主体であるため、サイクルの速さはそれほど重要ではないと思われるかもしれませんが、セミオートのレスポンスを語ると問題の本質は同じなのです。それだけでなく、サイクルの低さがセミでのトリガーロックを頻繁に誘発するのも大きな問題でした。

 私がもう少し理工学系の人間であったならば、メカボを開いてギア弄って、配線やらFETやら駆使して自前でサイクルアップする事も出来たでしょう。しかし生憎私は生粋の文系人間です。でも高校は理系クラスに行ってました。どーでもいい。

 つまり、現状の手札において、クルツのサイクルアップを手っ取り早く行うには、レッドラインの搭載がベストである、との結論に私は至りました。それが、メカの寿命を多少なりとも縮める結果になったとしても。

(※ この記事の元を書いた2015年9月時点の話で、11月に「オレンジライン」という新製品が出たようです。容量は同じながら「発射弾数が増えた」?ようなのですが、詳細は現在調査中で購入は検討中…)



 ではレッドラインをどこに載せましょう?という問題なのですが、最低サイズがミニバッテリー互換なので、ハンドガード、レシーバー、ストックに至るまで、凡そ搭載可能なスペースはありません。コードの長さや交換の便も考えて意外にフォアグリップ内部とかいけるのでは?と考えたのですが無理でした。となると、外部バッテリーとする他ありません。

 ポーチに入れて銃にぐるぐる巻き…は萎えるので、そうなるとバッテリーケースという選択肢に辿り着きます。そうなれば、今やマルイからも出ているあの有名なレーザーやらなんやらなハイテクな箱…が自然と候補に挙がるはずです。

 で、私がポチったのは―――









クルちゃんカスタムの道②

AN/PEQ-16だと思った?
残念!EOTechちゃんでした!


 この天邪鬼な私が、あんなリア充がこぞって使っているようなアイテムを選択するわけなかろうもん!

 ちなみに何故ODかというと、それだけ人気がないのか安かったからです。別に塗ればいいので問題ありません。7Kくらいで買えました。それでもケースにしては高い…というかそもそも高い…。ライ●クスは割と私的にかゆい所に手が届くんですが「一回掻く代わりに1000円ね」みたいなJK耳かき喫茶めいたアレが玉に瑕なメーカーです。

 しかし、このアイテム、件のレーザーの箱と比べると、ネットではほとんど話題になっていません。その理由は、簡単です。

 このアイテムは、ホロサイト型のバッテリーケースで、外観的に全く不自然なくバッテリーを収納できるナイスなアイテムです。じゃあ、そのバッテリーケースがトップレイルに居座った状態で、我々はどのようにサイティングを行えばよいのか?



 その答えが、これです。

クルちゃんカスタムの道②

 レーザー?いいえ、ただの極小ライトです。

 これがフロントガラス部分に反射するようになっています。原理的にはドットサイトに近いです。

 という事は、当然光点が移動できるはずですが、出来ません。ただ光ってるだけです。

 つまりこの点で狙って撃っても当たりませんw 飾り物ってレベルじゃねぇぞ!!

 なんでこんな仕様にしたのか…。

 ぶっちゃけ、このイルミネーション(笑)部分をオミットしてもうちょい価格下げれや、というのが正直な感想です。

 しかし、私もバカではありません。

 これらの事実は既にネット上にてリサーチした上で、ポチっています。

 というのも、私にはある一つの光明があったからです。

 その秘策とは?








クルちゃんカスタムの道②

 パチドクター搭載!!

 なんという事でしょう。狙い済ましたかのようにドクターサイトと内寸がぴったり!…とは流石に行かず、実は少しだけ削りました(もちろんボックス側)。ドクターそのものは後々の転用も考え接着等でハメ殺しにはせず、押し込んで固定しています(つまり無理やり)。アウターカバーの樹脂の弾力そのものでホールドしているという意味で、カイデックスサイトとでも言いましょうか(うまいこと言ったつもり)。

 あと、棚ボタ的な副産物として、クルツにはあまりに低すぎて使い辛かったドクターのサイトラインをかさ上げ出来たというのもあります。ストックに頬付けした時、ちょうど自然に覗ける位置にサイトをもってこれました。これでもうフロントサイトには被りません。

クルちゃんカスタムの道②

 前から見ても、うまいことレンズに反射してぱっと見ふつーのホロサイトに見えます。見えますよね?

 
しかもついでに、このホロのレンズが結果的にドクターのシールドにもなっているという(元々滅多に当たるもんじゃないがw)。

 ただ、このサイズのホロサイトがクルツには既に大きすぎて全体のデザインバランス的には割とアレですが、まぁ及第点でしょう。

 それから、ベース部分が地味に金属製で固定感は良い反面、元々軽いクルツにとってはトップヘビーな傾向にあります。

クルちゃんカスタムの道②

 ちなみに、コードはクルツのレシーバー上部(レールに隠れる部分)に最小限の穴を空け、そこからレール間の穴を通して、更に金属ベースにあけた穴を通ってボックスに達しています。

クルちゃんカスタムの道②クルちゃんカスタムの道②

 この製品をクルツで使う際の正攻法は、もちろんコッキングレバーの穴からコードを出して、ボックス(配線用の小さな穴がある)に通すわけですが、この辺りの加工は外側から見た時いかにも「バッテリーケースで~す」的なコードが見えないように工夫した、会心の作であります。

クルちゃんカスタムの道②

 あと、コードの取り回しの関係上、上記イルミネーテッドに関わる区画は残らず潰し、バッテリースペースを拡張してあります。クルツはバッテリー交換がウンザリするほど面倒なので、ボックスのカバーをカパッと開けてすぐ交換できるのはストレス軽減効果も大きいです。

 これで、外観的にも不自然なく、サイティングにも不自由なく、高出力のバッテリーを搭載できました。セミオートもフルオートも快調そのもの!RPMも600とか二次大戦のSMG並だったのが850と実銃にかなり近付きました。この高回転がクルツだよね!

 これは大成功なのでは!?










 …ここまでの前フリで大方お気付きかと思いますが、大失敗です…。

 見た目自然なバッテリーボックスという意味では十分な出来でした。となると、やはりというか、サイトが鬼門でした。ここで、クルツ固有の意外な要素が仇となりました。

 G3と撃ち比べていて改めて実感したのですが、実はクルツはスタンダード電動ガンでありながら、さりげなくリコイルショックがあるんです。

 無論、次世代やガスブロほど派手なものではありませんが、G3がほとんど無振動で弾を吐き出す反面、クルツは一発一発撃つ毎に銃が少しですが暴れます。恐らく、狙って設計されたものではなく、軽量小型な本体故の軽さや短さが、ボルトの慣性に負けたりしている影響によるものでしょう。

 この、微かではあるが決して無視できないリコイルのせいで、撃っているとハメコミ合成のサイトが少しずつ動いていくわけです(汗。カイデックスだからとかゼロインがどうとかの話ではない…そりゃ接着もしてないからそーなるわな。

 じゃあ、ダットが使えないならアイアンで!と行こうにも、そのアイアンサイトライン上にバッテリーを配置しているわけですから、出来るはずがありません。BUSって何ソレ食えんの?

 でも、これが無反動のG3だったなら起こらなかった現象だと思います。

 改善策としては、ベース部をさらに肉抜きして極短レイルをネジ止めし、その上にサイトを載せる方法がありますが、とにかく軽く!が目標のクルツに、レイルの分だけ重くなるという現実が積み重なります。サイトの接着が最も根本的で簡潔な選択肢なのですが、エアガンってやっぱりいろんなサイトをとっかえひっかえして遊ぶものなので、ドクターをクルツ選任に固定化するのも心苦しい。どーせパチだしもう一個買えや!ってのはこの極貧ブログ的にはナシで;;

 そして、そもそもの問題として、ホロサイトのカバー部の中にもう一つドクターの枠があるせいで、ものすごく視野が狭いです。ていうか、ホロサイトそのものがデカくて邪魔!!(身も蓋もない)

 G3と撃ち比べていると、G3より明らかに軽いはずのクルツを使っている時だけ見通しが悪くてやたら動き辛いんですね。

 特に閉所。なまじストックが短いせいで、実質視界のほとんどがホロの後姿で埋まります。体は軽いのに視界が重い!潜水夫になった気分だな… 無駄口を叩くな!

 ホロのカバーが日除けになって、その分だけ日光下でもドクターのちっちゃな光点が見やすくなったのですが、その光点の向こうが見難いんじゃ話になりません。

 あとは、見た目もそうですが重量バランス。モーメントとかもう忘れましたが、体感的にフロントヘビーよりトップヘビーのがより重さを感じる気がします。たかだかサイトとバッテリー程度ですが、元が軽いクルツでは大きな影響が出ます。というか、重さが同じならより初速と速射に優れたG3を使うわけで、クルツの使用価値そのものを潰すことになるわけです。

 結局、昔やっていたラージハンドガードなんかの教訓を生かせない結果となったのでありました。

 これでドクターを接着してたら泣くに泣けないところだったので、まぁ可逆的な意味においては結果オーライといたしましょう。金は失いゴミは増えたが。








 しかし、ここで終わる私ではありません。


 銃のどこかに付けようとするから銃が重くなるのだ。だったらいっそ、銃から離してしまえばいいのでは…?


 そうか…無線送電…太陽光発電システム…軌道エレベーターか…!?俺がガンダムだ!!


 …鉄路糸の頭がおかしいのは元々くなったわけではなくて、バッテリーをポーチに入れ、それをスリングにさりげなくくっつけておけば、本体の重量にもサイトシステムにも影響を与えずに済むんじゃね?という発想です。バッテリーの重量は銃ではなく自分自身が背負うわけですが、元々軽いリポですからどうということはありますまい。さっき「ポーチにバッテリー入れてくっつけるのとか後付け感ダッセwww」とかほざいていたのは全力で忘れました。

 と、調べてみたら、ありました!!

クルちゃんカスタムの道②

バッテリースリング!!スリング内部にケーブルが内蔵されて見た目的にも不自然さが少ない!!

 またもやライ●クス!!ほんとうにかゆい所に手が届く良メーカーだね!!色が黒しかないけど仕方ないね!!というわけで速攻でバッテリースリングをポチりましたw

 相変わらずちょっと高いが、なーにスマートなバッテリー装着が可能なら安いもんだ!

 そして数日後、到着!さっそくバッテリーを接続するぜ……




 ぐおわああああああああぁぁぁぁぁぁぁ
 
 なんだこのコネクター…デカ過ぎて刺さらねぇ…ん?この形状、昔どこかで………






クルちゃんカスタムの道②

 ラージコネクターだー!? (ガビーン)



 そうなのです、この商品のそもそもの発想の源は、私がラージバッテリーに四苦八苦していた時代の頃のもの、わざわざ銃に搭載できるミニバッテリーコネクターではなく、最初からラージ仕様なのでした。人の親切は時として、残酷だ。

 な、なに。こんなものはラージ→ミニの変換プラグを使えばいいだけじゃないか。まだあわてるような時間じゃない。

 って、そんなパーツなんてもう持ってないよ…仕方がない、隣町のショップまで車飛ばすか…

 そして一時間半後、今度こそバッテリーと接続。スリング側のポーチはラージ用でガバガバなのが気になるが、これもミニサイズに合わせて寸詰めすれば問題ない。どれ、発射…




 ぱ ぱ ぱ ぱ ぱ ぱ ぱ ぱ



 !?

 明 ら か に 遅 い ・ ・ ・



 RPM600って、下がってるやん!!ってかイエローラインと大差無いやん!!すわバッテリーの異常か!?発火する!早く外さねば!!

 と慌てていたら、答えはすぐに分かりました。

 ……電気を通すものには、多かれ少なかれ抵抗というものがあります。それは、コンデンサとかでなくとも、普通のコードも同様です(高品質な低抵抗のもありますが)。

 早い話、スリング内臓のケーブルが長すぎて、その上変換プラグで余計に延長されたせいで、その間の電気抵抗がパワーアップ分のトルクを相殺してしまったのでしたw 中学校の理科レベルの話です。

 これがニッカドラージくらいパワフルなら無視できた抵抗なのかもしれません。だったらラージ専用って書いとけよライ●クス!!ってラージコネクタな時点で気付けよ自分!!メーカーのせいにすんなッ!!

 …ここまでやって、こうも簡単にゴミになるとは…

 ていうか、私ってばどうもライ●クスとは相性悪いwwwww発想の源は同じなだけに残念ですが…



 しかし、わざわざケーブルを内臓せずとも、銃ギリギリ後端から少しだけ出せばいいんじゃね?という妥協閃きにより、結局ワンポイントスリング根元にバッテリーポーチを固定した形に落ち着きました。ケーブルはスリングの裏に隠してスリングと同色のゴムバンドで可能な限りカモフラージュ。ポーチは、せっかくなのでバッテリースリングの余り物を流用しましたが……このポーチだけなら100均で買えたのでは?という疑念を少しでも挟むと私の精神が崩壊するので我慢です。

 実際、フィールドで撮っていただいた自身の写真を見ると、うまいことストックと私の腕に挟まれて、どの角度から見てもバッテリーポーチは見えません。外観的に不自然じゃない…という条件は、辛くもクリア出来た模様…という事にして…もう…





 そして、現在、その状態で使っているのかと言えば、前の記事にも書きましたが、壊れましたw

 高出力のバッテリーで無理やりサイクルアップしているのでメカの寿命が縮むだろうとは思っていましたが、こうも早いとは…

 つまり、この方向性でのサイクルアップは無理であるという結論に達しました。この教訓を得る為に犠牲になったホロボックス君、スリング君、そしてクルちゃんに敬礼!(クルちゃんは修理しますw)金は失いゴミは増えたが(二度目)。

 しかし、ただ直すだけでは元の鈍足クルツに戻るだけなので、やはりというか、結局は内部カスタムでハイサイ化するしか道は無さそうです。

 結局のところ、クルツ→接近戦用→インドアフィールド→セミオート戦 の宿命からは逃れられない訳で、そこから逃げる事は即ちクルツの使い道を根本的に誤る事になります。先にも書きましたがだったらG3でいいや的な。

 如何せん内部メカカスタムは過去のトラウマもあり中々ハードルが高い分野なのですが、少しずつ勉強してやっていこうと思います。よもやHCのメカボ全移植というわけにもいくまい。

 そもウチのクルツはクラアミのグリップ装着が大前提ですし、ここまでの銭失いで極貧ブログに一層磨きがかかっております故、そう易々とHCを買い直すという選択はいたしませんw

 続く!
 



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Posted by 鉄柵路 at 20:13│Comments(0)銃いじりMP5K
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