2016年03月13日

歯を大切に

 こんにちは、鉄路糸です。

 今回は銃ではなく、装備のことについて。

 涙なしでは読めない、血と汗で彩られた試行錯誤の記録です。

 

 フェイスガード……非常に悩ましい問題です。

 最初にサバゲをしていた頃は、周りもそうでしたが、「ゴーグルしっかりしてるから問題ねぇ!」という感じで、フェイスガードにはあまり関心がありませんでした。

 そう、その日が来るまでは―――




 ―――咄嗟に、音のした方へ体を向け、五感を集中する。

 距離は………2、3メートルもないであろうすぐその先のブッシュから、僅かに人の気配を感じ、僕は足音を殺してそっと近付いた。

 ちらと背中が動くのが見える。僕は、銃を構え直し、更に一歩踏み込む。………見知った背中だ。だが、彼はまだこちらに気付いていないようだった。

 じりじりと照門を絞る。呼吸さえも押し殺したせいか、余計に動悸だけが強く感じられる。そして、そのリズムが僕を急かす。引き金にかけた指に、力がこもる。

 その刹那、彼が振り向いた。

 まずい、と初弾を発砲するその瞬間には既に、ほぼ同時に彼の放った無数の銃弾が、僕を穿つべくまるでスローモーションのように眼前に迫っていた。

 そして―――




「ヒッほヒッほ!!!ん…あ、歯かほへた!!!」



 頭パープリンな駄文はここまでにするとして、この歳で既に前歯2本が人工物となってしまった(うち1本は更に別の事故w)身としては、フェイスガードを甘んじることは断じて出来ません。

歯を大切に歯を大切に歯を大切に

 ずっと昔は、サンセイゴーグルのマスクセットでも無いよりマシだと思い使っていましたし(ガスマスク風に改造したり←)、

その後マルイのプロゴーグルのマスクセット、そして最近はNBのメッシュマスクがかなり安価で入手できるのでそれも使いました。




 確かに、確かにこれなら被弾による顔面直撃は防げるし、耐弾性も申し分無いので、安心を金で買っている。だがね、




 これじゃあ狙えんがや!!

 どうもストックにガッチリ頬付け出来ないと気持ち悪い性分の私は、既存のフェイスマスクに辟易していたのです。

 メッシュは多少形を変えられるのでまだ少しマシですが、それでもやはり ほっぺプニュ ってならないと落ち着かない訳です。さりとてマスクを着けない訳にもいかず…。

 あと、恥ずかしながら「カッコわるい」というのも無視できない理由です(カッコわるいのは元からでは?)

 サバゲ用フェイスマスクは基本的に顔の大きさでサイズが分かれておらず、私のように全体的にスモールサイズな人間が被るには大きいのです。これはマスクに限らずですが。

 大きいだけならともかく、それで全身を見た場合、見た目すげー頭(または顔)でかく見えるわけです。そうすると相対的に体の貧弱さも目立ち、銃や装備に拘ったところで全体的に残念な絵になります。昨今のサバゲフィールドでは写真撮影がデフォで、しかもネットに流れるので、社会人として、オトナの男として、最低限の身だしなみを多少はね?

 それから、私って口呼吸人間なのですが、どうやらサバゲ中も口が半開き(だからこそ最初に歯が折れた)らしく、特に息が上がってくると高確率で口あけっぱなのですが、メッシュガードだとその間抜け面がメッシュ越しに見えるんですよ。見えるだけならともかくネットに半永久的に残るとか罰ゲームなので、口元は不透明なものでしっかり隠したいわけです。ついでに普通のマスクした女の子がやたらカワイく見える現象による一時的イケメン化も多少期待…と思ったらセフティですぐにバレるので意味茄子

 ともかく……ならば、自分にフィットした専用フェイスガードを作ってしまおう!となるわけです。 






 で、最初に作ったのがこちら。

歯を大切に

 ベースはネックウォーマーです。これをネックと言わずノーズまで引き上げて使えば、フェイスマスクとして使える、という目算です。

 ただそのままでは、耐弾性は期待できません。そこで…

歯を大切に

 これを…

歯を大切に

 こうしますw

 もうちょいマシな材料無かったのかYO!!と、写真を見て改めて思うのですが、やはり極貧ブログ的には、「できるだけリサイクル!」な精神が求められるわけです。

 というより、耐久テストも面倒なので、既にソレを済ませているであろう既存製品を流用するのが一番楽。コレ(以下「金網」)がフェイスガードの防弾の要です。少なくとも口元だけを防護するには十分です。

歯を大切に

 作業自体はネックウォーマーに金網を縫い付けて、口部分に通気用の穴を少し開けただけなので、とても楽に済みました。白いテープは金網の端のチクチクからお肌を守るための加工です。

 で、じゃあこれが使えたのか?というと…



 だめでした~

 
 まず、ネックウォーマーって激しい動きには対応していないので、非常に首が回しにくいという欠点がありました。

 いくら鼻上のラインで固定したところで、首側は首側でシュマグに挟まれ固定されてしまうので、どうしてもその中間で捩れに対して許容が無いと動きが阻害されます。ただのフリース素材なんで、暖かくはあるのですが伸縮性は無いのです。

 あと、その関係で内蔵した金網がズレることズレること。首を回すと金網部分が頬にきてしまって、肝心のマウスガードの役割を果たしていないという。おまけに息苦しい。

 速攻でゴミに成り果てました。

 まぁ安物のネックウォーマーだったので、痛くはありません。



 そして、次に作ったのがこちら。

歯を大切に歯を大切に

 ただの地鶏ではありません。このシュマグに実は秘密があるんです。

 これは寧ろ実用より見た目に配慮したもので、ネックウォーマー含むあからさまな「フェイスガードですよ~」というアイテムがミリタリー的にリアルじゃねぇ!という発想が源にあります。

 あと、セフティでの休憩時、既存のフェイスガードは(ゴーグルと一体化してない限り)飲み食いのために外す必要があり、ゲーム時にはそれを被りなおす(キャップ装備だとそれも取ってゴーグルもその上からつける)必要があるので、煩雑でした。

 で、どういう仕組みかと言えば、簡単な話で、スカーフ状に口元に巻いたシュマグ内部にゴム紐を通した先程の金網を仕込んであるだけ。

 シュマグは予め頭から被れる状態で持ち込んで、被った後にゴム紐で鼻上ラインにフィットさせます。考え方は、最初に作ったネックウォーマー部分を、その下につけるシュマグと一体化させたものです。

 見た目フェイスガードっぽくないのと、休憩時にシュマグを下にずらすだけで飲み食いでき、ゲーム時もサッと上に上げるだけで装着でき、快適でした。

 で、じゃあこれが実際に使えたのかというと?



 だめ(ry

 まず、お気付きの通り、ネックウォーマーでの反省が全く生きておらず、首が回し辛い、金網がズレる。

 そして、ゴム紐一本での固定なので、走ったりするとシュマグそのものが鼻からズレる。

 おまけに呼気がやたら篭ってゴーグルまで曇る。メッシュ生地のシュマグでも試しましたが、ダメでした。

 いっそ痛快なまでに散々です。

 速攻でゴミ(ry

 まぁ加工らしい加工は全くしていないので、実際にゴミになったのはゴム紐(これも後で使うんですが)だけです。見た目を崩さないアイデアは良かったと思うんですけどね。見掛け倒しだw




 そろそろ真打が出てもいいんじゃないの?という読者の皆様の期待に答え、次に作ったものはそれなりに使えるものでした。

 首部分とワンピースにしてしまったのがこれまでの失敗、だったら今度は顔だけにフィットするものを使えばいい。そこで思い至ったのが、スキーマスクというアイテムでした。

歯を大切に
(※写真はPREDATOR Airsoft Field様より戴きました)

 これは元々ウィンタースポーツを嗜んでいた頃に使っていたもので、色も丁度黒だったので流用。鼻の下が空いており、口部分にも通気口が空けられているので、呼吸も楽です。

 ただ、そのまま裏に金網縫い付けるだけでは芸がないので、少しだけ加工しました。

 鼻上ライン上に、ゴム紐が通る空間をマスク全周に渡るように作成。これは、ゴミになったと思われたネックウォーマーから流用。ゴム紐は首周りを一周する形で、後頭部で長さ調節できる様にしました。
 
 使用時はゴム紐をフィットさせますが、不使用時はゴム紐を全開にすると、マスク自体が首にかかり、残るようにしました。これでフィールドインの際に外したマスクを探す手間も省けました。

歯を大切に歯を大切に
(※写真はPREDATOR Airsoft Field様より戴きました)

 この状態で通算4~5日は使ったと思います。

 ただ、やはりというか、まず見た目が。鼻の部分が空いているのは実用上は良いのですが、コスプレ的な意味においてのマスクとしては「コレジャナイ感」が残ります個人的に。

 あと、やはり基本的に防寒用で生地が厚めのフェルト地なため、夏場は発汗性が悪く呼気も篭り、またしてもゴーグルの曇りを誘発していました。

 もう少し薄い生地で、できれば不使用時はシュマグ同様顎下に下げるだけで、それなりに顔にフィットするものが欲しい…



 そこで、またしても意外なアイテムが使えました。

歯を大切に
(※写真はコンバットレディ愛知様より戴きました)

 カカシ先生のマスクですw

 コスプレ用品としては数種類ありましたが、コスプレ衣装って基本生地ペラペラの安物(値段は高い)のが多いので、今回はその中でも耐久性を重視して、プロレスラーが被るマスクなどを手がけているメーカーのものをチョイス。

 届いた商品を試着してみると、かなり自然かつしっかりホールドされたので、これまでのようなゴム紐固定具は付けず、金網のみ縫いつけとしました。

 ちなみに、金網も当初はまんまグラス形状のまま縫い付けてましたが、今は分割した上でパーツ同士を縛り付けて、よりフィット感を向上させました。

 10月末のまだ汗ばむ屋外ゲームで使用しましたが、発汗性も良く、軽いので、かなり使い心地はいいです。

 ただ生地が薄い分、広義でのフェイスマスク(歯以外の皮膚を守る)としてはほぼ機能しません。実質、マウスガード(布付き)って感じですね。

 ちなみにその後、色々理由もあって薄手のバラクラバに更新しました。 




 一時期は、見た目と実用の両立から、サバゲ用マウスピースを本気で発注しようか悩みましたが、私なりのバトルプルーフで到達したものなので、しばらくはこれで頑張ろうと思います。

 見た目、造形的にはシュマグの一部っぽくミリタリー的に不自然でなくて、目立たない通気口が程よく空いて、内側にはクールテック素材か何か張り付いてて、外側は厚めのゴム製で頬付けも出来るフェイスマスクとか、どっか作って欲しいですよね~

 それとも、特殊部隊風のガチ軍装にしてバイザー付きヘルメットを装備するしか道は無いのか・・・

 ん?これってロシア軍フラグ?
   



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Posted by 鉄柵路 at 08:59│Comments(1)装備
この記事へのコメント
サバゲーにバラクラバで参加して、痛い思いをしまして、こちらの記事に辿り着きました。
痛くないバラクラバを自作したいのですが、主様は最終的にどの様なバラクラバになりましたか?
Posted by AsA at 2018年05月10日 07:23
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